夏の思い出〜秋収

品川由紀子

 夏は大好きな季節。楽しい行事や、コミュニケ−ション等楽しい機会も多い。

 みあきさんの別荘「森の家」にお伺いの日、子供の夏休みの自由研究の工作「うさぎのマンション」を作成した後、持参して夕刻に到着した。夕暮れの庭での会食は、久しぶりの時間を超えとても楽しい機会であった。2年前に初めてお邪魔した時からこの富士見のお家を、私は「森の家」とお呼びしている。  

 自然のエッセンスの息吹を思い切り楽しんだひととき。自然と人と食、やはり私にとっては大切にしたいキ−ワ−ドである。自然は人の心も体も穏やかに、優しくしてくれる。帰京後、夏休みが終りに近づく頃、この「自由研究」をはじめとする、子供の夏休みの宿題が気になりだした。この数年の傾向だが、小学校3年の宿題をみると、「自由研究」という特に内容に決まりのない宿題が多い。担任の先生も全面的に、個人の裁量にまかせている。 今思えば、大人の「自由研究」として捉えていた自分を思う。子供の感性や表現方法を、そのまま受け入れる以上に。

 「自由」とは、とても責任が伴うし、不自由であることも多い経験をしている私は、「自由研究」の作品が、宿題として提出しても恥ずかしくない程度のものかと自問自答し始めて、子供にあれこれ注文をつけたり、さらなる課題を出していた。  こうなると、子供にとっては「自由研究」でなくなってしまう。モンテッソ−リの子供を見守る育児を理想の目標としているのだが、いつも大きく解離して反省の連続が現状である。8月31日までの数日のスピ−ド収束により、なんとか提出をして全体を見回すと案外、子供の感性に引き付けられる場面があった。

 一つはかぶと虫の観察日記。高齢者施設での合唱コンサ−トのお土産にいただいた4匹の かぶと虫。ネ−ミングが「か」「ぶ」「と」「むし」と命名して、それぞれの特徴を把握して の日記。(私が知らないうちに…)思わず笑える特徴をもつかぶと虫たち。  

 俳句の聖地松山にいく機会のあったこの夏に、親子で始めた「一日一句日記」。はじめは書き直しの連続であったはずだったが、高齢者の方々の前で歌った時の気持ちや、合宿中の思い出の一句に感動した。彼女が一人で感じてその気持ちを託した句が一番素敵であった。  

 日本列島の各地も、紅葉と山の幸の便りが華やかな季節、自然も人間も高遠な力で生きていることに、あらためて畏敬と謙虚な気持ち抱きながら、この秋を楽しみたいと思う。